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前橋地方裁判所 昭和58年(わ)9号 判決

主文

被告法人(一)角田建設工業株式会会を罰金八〇〇万円に、

同(二)東亜生コンクリート株式会社を罰金七〇〇万円に、被告人角田彦三郎を懲役一〇月に処する。

被告人角田彦三郎に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

理由

(罪となる事実)

被告人角田建設工業株式会社は、群馬県利根郡片品村大字須賀川一八二番地に本店を置き、砂利採取販売、土木工事業等を営むもの、被告人東亜生コンクリート株式会社は、同村大字須賀川字下田保二七番地に本店を置き、生コンクリートの製造販売業等を営むもの、被告人角田彦三郎は、被告人角田建設工業株式会社の従業者で同会社の実質的な経営者として、かつ、被告人東亜生コンクリート株式会社の代表取締役として右両被告人会社の業務全般を統括しているものであるが

第一  被告人角田彦三郎は、被告人角田建設工業株式会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空の製造修繕費、製造賃借料等を計上する等の方法により所得を秘匿した上

一  昭和五四年九月一日から同五五年八月三一日までの事業年度における被告人角田建設工業株式会社の実際の所得金額が六五、〇九六、五二二円であるのに、同年一〇月三一日、群馬県沼田市十王堂一、九一〇番地の二所在の沼田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二七、五八一、二〇九円で、これに対する法人税額は九、五〇三、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて、不正の行為により右被告人会社の右事業年度の正規の法人税額二四、五〇六、三〇〇円と右申告税額との差額一五、〇〇二、七〇〇円を免れ

二  同五五年九月一日から同五六年八月三一日までの事業年度における被告人角田建設工業株式会社の実際の所得金額が五六、四一一、〇六一円であるのに、同年一〇月三一日、前記沼田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二八、二一一、一二二円で、これに対する法人税額は九、五一九、四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて、不正の行為により右被告人会社の右事業年度の正規の法人税額二一、三六一、六〇〇円と右申告税額との差額一一、八四二、二〇〇円を免れ

第二  被告人角田彦三郎は、被告人東亜生コンクリート株式会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空の運搬賃借料、運搬修繕費等を計上する等の方法により所得を秘匿した上

一  昭和五四年五月一日から同五五年四月三〇日までの事業年度における被告人東亜生コンクリート株式会社の実際の所得金額が六三、〇一一、三六四円であるのに、同年六月三〇日、前記沼田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が四一、五三〇、五六六円で、これに対する法人税額は一四、五〇一、三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて、不正の行為により右被告人会社の右事業年度の正規の法人税額二三、〇八四、六〇〇円と右申告税額との差額八、五八三、三〇〇円を免れ

二  同五五年五月一日から同五六年四月三〇日までの事業年度における被告人東亜生コンクリート株式会社の実際の所得金額が七一、六三四、八三八円であるのに、同年六月三〇日、前記沼田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が四六、三三四、四四五円で、これに対する法人税額は一三、五九九、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて、不正の行為により右被告人会社の右事業年度の正規の法人税額二七、二一六、一〇〇円と右申告税額との差額一三、六一六、五〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

全事実につき

一、被告人の公判廷供述

一、被告人の検察官に対する供述調書三通

一、大蔵事務官の被告人に対する五月一一日付、一四日付、二〇日付、二二日付、七月二八日付、九月一〇日付、二二日付、一〇月一日付、一二日付、一六日付、一八日付、一九日付、二〇日付、二一日付各質問てん末書

第一事実につき

一、大蔵事務官の被告人に対する五月一三日付、二七日付、七月一六日付各質問てん末書

一、沼田税務署長の九月一三日付証明書添付の角田建設工業株式会社に関する法人税申告書、所得内訳書等書類の写し全部

一、一二月一四日付同様証明書添付の同会社の修正申告書写し

一、同会社に関する修正損益計算書、修正貸借対照表各二通

一、同会社に関する大蔵事務官作成の製造修繕費等勘定科目別の調査書計二五通

一、角田とく、角田恵子、諸田光子、田村勝の検察官に対する各供述調書

一、角田恵子(四通)、諸田光子(三通)に対する大蔵事務官の各質問てん末書

第二事実につき

一、大蔵事務官の被告人に対する一〇月一五日付質問てん末書

一、沼田税務署長の九月一三日付証明書添付の、東亜生コンクリート株式会社に関する法人税申告書、所得内訳書類の写し全部

一、一二月一四日付同様証明書添付の同会社の修正申告書写し

一、同会社に関する修正損益計算書、修正貸借対照表各二通

一、同会社に関する大蔵事務官作成の運搬賃借料等勘定科目別の調査書計一七通

一、高井正子の検察官に対する供述調書

一、同女に対する大蔵事務官の質問てん末書

冒頭判示事実につき

一  各被告法人の登記簿謄本

沼田税務署の所在につき

一  検察事務官の電話聴取書

(適用法令)

判示各事実につき それぞれ法人税法(但し第一及び第二の各一の事実については、昭和五六年法律五四号による改正前のもの)一五九条一項、被告人角田については懲役刑のみを選択、被告法人につきなお同法(右同)一六四条一項

併合罪の処理 刑法四五条前段

被告人角田の懲役刑につき 同法四七条本文、一〇条(第二の二の刑に加重)

被告法人の罰金刑につき 同法四八条二項

執行猶予(被告人角田の懲役刑につき) 同法二五条一項

(裁判官 藤井登葵夫)

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